2007-05-06

書・書道・臨書:臨書「寸松庵色紙」(其のニ)


 ある仮名書道の大家が、「寸松庵色紙」(すんしょうあんしきし)のことを“古筆の王様”と称していたことを記憶している。この寸松庵色紙は、まさに、その言葉にピッタリの、威風堂々たる雰囲気を醸し出している。粘り強く抑揚の効いた線質、豪快な筆捌き、筆の開閉運動など、臨書学習していて、気を抜くところがない。
 しかし、これだけ豪快な古筆であるのに、全く重苦しさを感じさせない。それは、臨書の際によく観察してみると理解できるが、行間を広く開けて作品全体に広がりを持たせている点、文字造形の中の余白をできる限り多くとる技術などで、作品に余裕を持たせているからである。

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