2007-05-04

書・書道・臨書:臨書「王鐸 臨王羲之・王献之帖」、形臨、意臨、背臨

 続けて、「王鐸 臨王羲之・王献之帖」の一節「唯省一書足慰」臨書を行ってみた。
 臨書の方法について少し。基本的に私の臨書姿勢は、半紙臨書作品とする場合は「形臨」(けいりん)である。形臨とは、法帖の造形に重点を置き、それにできる限り近づくように、とする臨書の姿勢のこと。他にも、「意臨」(いりん)や「背臨」(はいりん)といった臨書姿勢がある。意味は、どちらも「古典の形のみにとらわれることなく、それの有する筆法などのあらゆる要素を理解し、書・書道作品制作に臨むこと」という点では一致している(「背臨」の方が、より創作活動への意識を強く持つ趣旨で用いられる)。
 そして、私の条幅臨書作品の際の臨書姿勢は「意臨」もしくは「背臨」である。
 臨書の姿勢の区別も付けずに、無批判に「何が何でも形臨」という“臨書のための臨書”では、いつまで経っても創作活動などできない。

0 件のコメント: